鋼製ケーシング立坑で一工夫
推進工事の施工環境で、立坑スペースに制限が多くなり、推進設備のコンパクト化も進み、小型立坑が頻繁に使用されることとなった。その中でも鋼製ケーシング立坑は、鋼製ケーシングを揺動又は、全周回転により地中に挿入し、鋼管内の土砂は地下水を排除せず、挿入深度に合わせ水中掘削により掘り進む。規定掘削深まで進むと、水中コンクリートをトレミー管により打設し硬化した時点で、溜まった地下水を抜き取り、立坑の完成となる。

地下水を排除せず水中掘削するのは、掘削中のボイリングやヒービングの発生を抑え底部の安定を図るためである。また、底部に水中打設するコンクリートは、バランスを取っていた地下水の代わりの役割である。コンクリートが硬化すると、土圧を受ける鋼製ケーシングは不要となるため、コンクリートとのかぶりを30cm程度取れるところまでケーシングを引抜く。この時点で立坑の深さに対し、鋼製ケーシング自体の必要な高さが決定する。

推進作業が完了し、マンホールを設置した後、埋戻が完了すると、立坑の必要がなくなり、鋼製ケーシングは地中に残置されたままにされるのだが、道路管理上、上部の1.5m程度は撤去を要求されることが多い。この場合、ケーシングを切断して撤去するのが、仮設ケーシングと埋設ケーシングの接続はボルト固定されていて用意に設置や取り外しができるように工夫されている。当初から切断位置がわかっていれば、切断部をボルト固定加工を施しておけば時間も経費も削減できる。さらに、管路部の上部に同様の加工を施せば、鋼製ケーシングの再利用も可能となり大幅な経費削減につながることも考えられる。


また、掘削部に転石や岩盤が予測される場合は、刃先金物に硬質ビットを取り付け、岩盤を切断して掘削することができる。

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